またユキは職場を失ったけど
すぐにまた仕事を探した。
もう借金もあるし。
働くしかないのだ。
もともと、働かない人間なんてありえない…というような考えを持っていた。
退職金でドでかいバイクを買ったりして
2年ほど遊んで暮らしたあげく
「金がない!」と家族を貧乏生活に陥れた父を見ている。
18歳になったのだからもう何でも出来るではないか
と、パチンコ屋にめでたく就職した。
パチンコ屋は空間自体が好きなのだ。
やらないわけにはいくまい!
あいかわらず、仕事は中山さん(仮)がやっていた。
なので、仕事に関する思い出などは大体なくなっている。
感覚が自分のものではないのだ。
残るものは何もない。
しかし、この頃からココロの混乱が以前以上になる。
高級クラブの"華やかな中山さん"と"貧乏なユキ"のように
ズレが生じてくるのだ。
長く続く仕事はなかった。
最長が1年半ぐらいだろうか。
以前話したことがある「配達と営業の仕事」だ。
フリーターをしていた時期もあった。
バイトを4つ掛け持った。
19歳になる直前、マイペースで通っていた教習所もやっと
卒業を迎え、免許を手にした。
車はもう決めていた。
なんせ田舎育ちの中卒の考えることだ。
「ド派手なセダンに乗りたい」
シーマが欲しいと毎日騒いでいたユキに朗報。
父の再就職先の上司がシーマを廃車にするとの話しだ。
「17万kmも走っているボロらしいけどいいのか?」
父は言う。
ユキは大興奮だ。
「だったら絶対Y31だ!ボロでもいい!」
当時はY32まで出ていたのだがあまり好きではなかった。
古い車の方が四角くてかっこいいのだ。
運よく乗りたい車を無料で手に入れたユキは
馬鹿みたいに改造しまくったが。
そうそう。車を手に入れたおかげで仕事は何でも出来るようになった。
掛け持ちもラクラクだ。
9時から漫画喫茶、終わると割烹料理屋。
休みの日は競輪の場外車券場でコンパニオンをして
空いた時間はコンビニ。
割烹料理屋とコンビニはユキが働いていた。
コンビニは、近所のおじさん夫婦が経営していて
母も働いていたから仕事というより手伝いだったし
割烹料理屋は"親方"と二人きりの小さな職場。
客も少なく細々とやっていた。
毎日親方と飲みながら仕事をして、
閉店後は店から歩いて行けるショットバーで更に飲む。
料理屋にお酒を配達してくれるお兄ちゃん(カズくん)と仲良くなって
二人で飲む事も多かった。
そんなに仕事を持って、生活はどうしていたかというと
車は「あきない広場」という無料の駐車場兼ちょっとしたイベントに
つかわれる広場に停めていた。
大好きな車だし、中も広い。
…要するに。車で寝ていた。
朝になると配達の途中で酒屋のカズくんが起こしてくれる。
もそもそと目を覚ますと車を走らせ
市民温泉に行く。
市民温泉は丁度立地がよく、最初の仕事である漫画喫茶の近くだった。
そしてまた一日が始まる。
そんな生活を1年ほど経験し、配達の仕事に就くのだ。
理由は「そろそろキツイかな」って思ったから。
なんでもあっさりだ。

すぐにまた仕事を探した。
もう借金もあるし。
働くしかないのだ。
もともと、働かない人間なんてありえない…というような考えを持っていた。
退職金でドでかいバイクを買ったりして
2年ほど遊んで暮らしたあげく
「金がない!」と家族を貧乏生活に陥れた父を見ている。
18歳になったのだからもう何でも出来るではないか
と、パチンコ屋にめでたく就職した。
パチンコ屋は空間自体が好きなのだ。
やらないわけにはいくまい!
あいかわらず、仕事は中山さん(仮)がやっていた。
なので、仕事に関する思い出などは大体なくなっている。
感覚が自分のものではないのだ。
残るものは何もない。
しかし、この頃からココロの混乱が以前以上になる。
高級クラブの"華やかな中山さん"と"貧乏なユキ"のように
ズレが生じてくるのだ。
長く続く仕事はなかった。
最長が1年半ぐらいだろうか。
以前話したことがある「配達と営業の仕事」だ。
フリーターをしていた時期もあった。
バイトを4つ掛け持った。
19歳になる直前、マイペースで通っていた教習所もやっと
卒業を迎え、免許を手にした。
車はもう決めていた。
なんせ田舎育ちの中卒の考えることだ。
「ド派手なセダンに乗りたい」
シーマが欲しいと毎日騒いでいたユキに朗報。
父の再就職先の上司がシーマを廃車にするとの話しだ。
「17万kmも走っているボロらしいけどいいのか?」
父は言う。
ユキは大興奮だ。
「だったら絶対Y31だ!ボロでもいい!」
当時はY32まで出ていたのだがあまり好きではなかった。
古い車の方が四角くてかっこいいのだ。
運よく乗りたい車を無料で手に入れたユキは
馬鹿みたいに改造しまくったが。
そうそう。車を手に入れたおかげで仕事は何でも出来るようになった。
掛け持ちもラクラクだ。
9時から漫画喫茶、終わると割烹料理屋。
休みの日は競輪の場外車券場でコンパニオンをして
空いた時間はコンビニ。
割烹料理屋とコンビニはユキが働いていた。
コンビニは、近所のおじさん夫婦が経営していて
母も働いていたから仕事というより手伝いだったし
割烹料理屋は"親方"と二人きりの小さな職場。
客も少なく細々とやっていた。
毎日親方と飲みながら仕事をして、
閉店後は店から歩いて行けるショットバーで更に飲む。
料理屋にお酒を配達してくれるお兄ちゃん(カズくん)と仲良くなって
二人で飲む事も多かった。
そんなに仕事を持って、生活はどうしていたかというと
車は「あきない広場」という無料の駐車場兼ちょっとしたイベントに
つかわれる広場に停めていた。
大好きな車だし、中も広い。
…要するに。車で寝ていた。
朝になると配達の途中で酒屋のカズくんが起こしてくれる。
もそもそと目を覚ますと車を走らせ
市民温泉に行く。
市民温泉は丁度立地がよく、最初の仕事である漫画喫茶の近くだった。
そしてまた一日が始まる。
そんな生活を1年ほど経験し、配達の仕事に就くのだ。
理由は「そろそろキツイかな」って思ったから。
なんでもあっさりだ。
高級クラブは素晴らしく華やかで毎日違うドレスを着た。
プロにヘアメイクをしてもらうと
もうそこには17歳のユキはいなかった。
中山さんは友達を作るのがとても上手で
休憩時間なども皆と一緒に過ごした。
会話も回転が速い。
ユキの苦手なトコロはすべてこなした。
ユキにも"中山さん"の記憶はある。
だが、感覚がないのだ。
ガラス越しに見物している感じでまったく感覚がない。
ユキとしては
「仕事に行っていない感じ」がしていて
中山さんは
「家に帰っていない感じ」だった。
別々の時間が流れる。
高級クラブの場所は、自宅から遠く
19時が最終バスの山奥には帰ることが出来ないので
寮を借りることにした。
洗濯機やテレビなどは常連客がプレゼントしてくれた。
寮はとても理不尽で、駅も職場も遠く
家賃相場4万5千円の場所だったが1Kで6万円、
毎月給料から引かれた。
高級クラブのホステスのはずだが
中山さんの給料は1ケタだった。
「未成年雇ってやってんだ」
それが店側の言い分だった。
今ならとっくにおかしい事に気付いているが
そこはまだ17歳。
何よりも、完全に裏で支配している黒いスーツのそれっぽい方々が
出入りしていたので文句も言えなかった。
半年も過ぎずに、生活苦になった。
寮は微妙に遠いので、毎日タクシーで帰らなければいけなかった。
食事もままならない生活。
なんとか同伴の予約を取ってご飯を食べるしかなかった。
よ・う・す・る・に・だ。
中山さんは華やかにドレスを着て
ユキはご飯も食べれない。と、言う事だ。
もうガマンの限界と店を辞める決意をしたのはユキ。
しかし店側が聞き入れてくれない。
(安月給で働かせてるんだもん。そりゃそうだ)
何時間か言い合った結果…
店側がキレた
突然怒鳴りだし
テーブルを殴った支配人が言った言葉は
「辞めるんなら50万持ってこいやこのチビスケが!!!!!!!」
18歳になったばかりのユキに待ち受けていたのは…借金。
泣きながら消費者金融のカードを作った。
あまりの理不尽さにすら勝てないのが悔しかった。
でも、売り飛ばされるのと50万払うのどっちが良いって
そりゃ借金した方がマシだ。
「警察に言ったら分かってんだろうな。オマエが年少行きだぞ」

プロにヘアメイクをしてもらうと
もうそこには17歳のユキはいなかった。
中山さんは友達を作るのがとても上手で
休憩時間なども皆と一緒に過ごした。
会話も回転が速い。
ユキの苦手なトコロはすべてこなした。
ユキにも"中山さん"の記憶はある。
だが、感覚がないのだ。
ガラス越しに見物している感じでまったく感覚がない。
ユキとしては
「仕事に行っていない感じ」がしていて
中山さんは
「家に帰っていない感じ」だった。
別々の時間が流れる。
高級クラブの場所は、自宅から遠く
19時が最終バスの山奥には帰ることが出来ないので
寮を借りることにした。
洗濯機やテレビなどは常連客がプレゼントしてくれた。
寮はとても理不尽で、駅も職場も遠く
家賃相場4万5千円の場所だったが1Kで6万円、
毎月給料から引かれた。
高級クラブのホステスのはずだが
中山さんの給料は1ケタだった。
「未成年雇ってやってんだ」
それが店側の言い分だった。
今ならとっくにおかしい事に気付いているが
そこはまだ17歳。
何よりも、完全に裏で支配している黒いスーツのそれっぽい方々が
出入りしていたので文句も言えなかった。
半年も過ぎずに、生活苦になった。
寮は微妙に遠いので、毎日タクシーで帰らなければいけなかった。
食事もままならない生活。
なんとか同伴の予約を取ってご飯を食べるしかなかった。
よ・う・す・る・に・だ。
中山さんは華やかにドレスを着て
ユキはご飯も食べれない。と、言う事だ。
もうガマンの限界と店を辞める決意をしたのはユキ。
しかし店側が聞き入れてくれない。
(安月給で働かせてるんだもん。そりゃそうだ)
何時間か言い合った結果…
店側がキレた
突然怒鳴りだし
テーブルを殴った支配人が言った言葉は
「辞めるんなら50万持ってこいやこのチビスケが!!!!!!!」
18歳になったばかりのユキに待ち受けていたのは…借金。
泣きながら消費者金融のカードを作った。
あまりの理不尽さにすら勝てないのが悔しかった。
でも、売り飛ばされるのと50万払うのどっちが良いって
そりゃ借金した方がマシだ。
「警察に言ったら分かってんだろうな。オマエが年少行きだぞ」
ここまできても、まだ出てきていない名前、あるよね。
「このオハナシは僕を含む4人…」
と紹介してあったはず。
そう、まだもうひとりいるわけです。
彼女は"中山さん(仮)"
仕事をするだけのお人形さん。
彼女がいつから存在しているのかを
僕は知ってる。
コウキと別れて夜の世界からもサヨナラしたユキとまいは
エステの営業の職についた。
理由は、求人誌に「学歴不問」とあったから。それだけ。
まだ17歳だったユキだけど、その職場には同年代がいっぱいいた。
ド派手なギャルとヤンキーしかいなかったけど。
仕事の内容は電話と街頭でのアンケート。
「アンケートに答えてくれた方の中から抽選でエステ1回無料券が当たる」
…という歌い文句だが、これ、全員に当たる。
あくまでも1度来て貰って
エステを受けてもらい、その上でカウンセラーを名乗る人物が
通う事をしつこく進める。
今思えばアクドイ商売だ。
みんな、お喋りを楽しみながら適当に電話をかけ
街頭に出ればお茶や買い物を楽しんでいた。
そんな中、ユキは相変わらずで
友達が出来なかったので
黙々と仕事をしていた。
その結果、だ。
入ってすぐに営業成績は1位になった。
店長からは褒められ、金一封などを貰ったが
もとから働いているギャル達には
大変面白くない結果だったことは違いない。
ユキから言わせて貰えば
「オマエラが仕事してないだけだ」
なんだけど。
ユキは激しいいじめを受ける事になる。
ある朝、職場に行くと机がなかった。
事務にありがちなデスクを向かい合わせて4人でひとつといった感じの
配置だったのだが、向かいのギャルが偉くはみ出して
ユキの場所は物置状態になっていた。
「よいしょ」
と、とりあえず電話が置けるスペースだけ確保しようと
物を押しやると激しく文句を言われどうしようもない。
向かいの席のギャルは文句を言い終えると隣に座る人間とお喋りを始めた。
仕事ができないとどうしようもないので
ユキはヒザに電話を乗せて営業をした。
今思えば、そんなことも怒りを掻き立てたのだろう。
帰ろうとすればブーツに水が入っている。
当時は厚底ブーツが流行っていて
ユキも厚底にウィッグ。普通のギャル姿だったわけだが
この厚底、ただでさえ思い。
水浸しで更に重くなったブーツを持って近くの店まで裸足で歩いた。
ユキにとって「どうでもいいこと」だったのだが
このエステでのいじめ体験を最後に
ユキは仕事をしなくなる。
いじめ自体は、長いものではなかった。
エステの会社が倒産したのだ。
やり方がヒドイのだから当たり前だと思うが。
次の職場はまた夜の世界になるのだが
前回の中国人スナックとはまったくの別世界。
地元で一番の高級クラブで勤め始める。
そこが、中山さんのデビューの場所。


ホームページ売上アップドットコム
「このオハナシは僕を含む4人…」
と紹介してあったはず。
そう、まだもうひとりいるわけです。
彼女は"中山さん(仮)"
仕事をするだけのお人形さん。
彼女がいつから存在しているのかを
僕は知ってる。
コウキと別れて夜の世界からもサヨナラしたユキとまいは
エステの営業の職についた。
理由は、求人誌に「学歴不問」とあったから。それだけ。
まだ17歳だったユキだけど、その職場には同年代がいっぱいいた。
ド派手なギャルとヤンキーしかいなかったけど。
仕事の内容は電話と街頭でのアンケート。
「アンケートに答えてくれた方の中から抽選でエステ1回無料券が当たる」
…という歌い文句だが、これ、全員に当たる。
あくまでも1度来て貰って
エステを受けてもらい、その上でカウンセラーを名乗る人物が
通う事をしつこく進める。
今思えばアクドイ商売だ。
みんな、お喋りを楽しみながら適当に電話をかけ
街頭に出ればお茶や買い物を楽しんでいた。
そんな中、ユキは相変わらずで
友達が出来なかったので
黙々と仕事をしていた。
その結果、だ。
入ってすぐに営業成績は1位になった。
店長からは褒められ、金一封などを貰ったが
もとから働いているギャル達には
大変面白くない結果だったことは違いない。
ユキから言わせて貰えば
「オマエラが仕事してないだけだ」
なんだけど。
ユキは激しいいじめを受ける事になる。
ある朝、職場に行くと机がなかった。
事務にありがちなデスクを向かい合わせて4人でひとつといった感じの
配置だったのだが、向かいのギャルが偉くはみ出して
ユキの場所は物置状態になっていた。
「よいしょ」
と、とりあえず電話が置けるスペースだけ確保しようと
物を押しやると激しく文句を言われどうしようもない。
向かいの席のギャルは文句を言い終えると隣に座る人間とお喋りを始めた。
仕事ができないとどうしようもないので
ユキはヒザに電話を乗せて営業をした。
今思えば、そんなことも怒りを掻き立てたのだろう。
帰ろうとすればブーツに水が入っている。
当時は厚底ブーツが流行っていて
ユキも厚底にウィッグ。普通のギャル姿だったわけだが
この厚底、ただでさえ思い。
水浸しで更に重くなったブーツを持って近くの店まで裸足で歩いた。
ユキにとって「どうでもいいこと」だったのだが
このエステでのいじめ体験を最後に
ユキは仕事をしなくなる。
いじめ自体は、長いものではなかった。
エステの会社が倒産したのだ。
やり方がヒドイのだから当たり前だと思うが。
次の職場はまた夜の世界になるのだが
前回の中国人スナックとはまったくの別世界。
地元で一番の高級クラブで勤め始める。
そこが、中山さんのデビューの場所。

ホームページ売上アップドットコム


